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2008年04月03日

2008-4 特集/竹入バッシング訴訟・公明党敗訴が示すもの

竹入バッシング訴訟の経緯
本誌編集部

 創価学会と公明党が、竹入義勝元公明党委員長に対して人格も名誉も否定する激しいバッシングを続けている。バッシングが始まった直接の契機は、竹入氏が平成10年8月に「朝日新聞」に連載した「政界回顧録」で、創価学会と公明党の政教一致体質に言及したことにある。
 創価学会は、この「回顧録」を「大ウソだらけ」(青木理事長)と誹謗し、以後、竹入氏を「犬畜生に劣る不知恩の輩」だとして激しい攻撃を続けている。公明党もまた竹入氏の「回顧録」発表を「永久追放に価する『反逆行為』」(平成10年11月7日開催の公明党大会での宣言)だとして、以後、創価学会同様、激しい攻撃を続けている。

 そうしたバッシングの一環として公明党は、平成18年5月19日、竹入氏を被告として550万円の損害賠償を支払うよう求める民事訴訟を東京地裁に提訴した。
 同訴訟における公明党の主張は、提訴に先立つ平成18年1月から行っていた調査の結果、竹入氏が公明党の中央執行委員長を務めていた昭和61年6月ないしは7月頃、東京都中央区日本橋にある三越本店宝飾品部を妻の喜久さんと二人で訪れてダイヤモンドの指輪を購入。その代金500万円を、同年7月10日に公明党本部で公明党の資金を横領着服して支払っていたことが分かったというもので、竹入氏の行為は「刑法上の横領罪に該当する行為であって、民法709条の不法行為責任を負うことは明らか」(「訴状」)であるとして、550万円の損害賠償の支払いを求めている。

 これに対して竹入氏は、公明党の主張は事実無根であり、竹入夫妻が三越本店を訪れたとする昭和61年6月頃は、同年7月6日に投開票が行われた衆参同日選挙の公示を目前にした選挙戦真っ最中の極めて多忙な時期であり、夫婦で三越を訪れることなどありえないし、妻のために指輪を購入したこともないなどと主張。公明党の請求の棄却を求めていた。
 公明党は、提訴翌日の平成18年5月20日付「公明新聞」に、「公明が竹入を横領で提訴」「昭和61年妻の指輪を投資金で購入」との記事を掲載したのをはじめ、「党資金を着服横領した竹入」「女房の宝石指輪購入にあてる」(5月23日付)などの特集記事を掲載するなど、提訴後は、提訴の事実を根拠に、竹入氏を公明党の資金を横領着服したと断定的に記述し、「学歴詐称男の下劣な品性」などと激しい誹謗中傷を繰り返していた。
 公明党の母体で、竹入氏を「犬畜生に劣る不知恩の輩」と激しい誹謗中傷を続ける創価学会もまた、機関紙「聖教新聞」掲載の首脳座談会において、「人間ではない!」(平成18年8月17日付「聖教新聞」)「忘恩の怪物」(同)などの見出しのもと、公明党の提訴を受けて「あいつは都内の高級百貨店で、女房に宝石の指輪を買った。それも党の資金からネコババして、指輪を買った」(佐藤男子部長)などと竹入氏を非難、秋谷栄之助会長(当時)、青木亨理事長(当時)、原田稔副理事長(現会長)らも、「ここまで人間は腐るという一つの証拠だ」(秋谷)「この狂いに狂った竹入のザマを見ろ!」(原田)などと公明党の提訴を竹入氏の人格を否定する根拠として激しい誹謗中傷を加えた。
 だが東京地方裁判所は、3月18日、竹入氏が公明党の資金を横領して指輪を購入したという証拠はないとして、公明党の請求を棄却する竹入氏勝訴の判決を言い渡した。3月19日付「公明新聞」によれば、公明党は判決を不当だとして即日、東京高裁に控訴したというが、提訴を根拠に竹入氏を激しく誹謗中傷し、竹入氏の名誉を毀損した創価学会と公明党の責任は決して小さくはない。

投稿者 Forum21 : 2008年04月03日 15:15

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