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2006年04月15日

信濃町探偵団―創価学会最新動向

●卒業式と入学式でカリスマ演出
・3月21日付「聖教新聞」「創立者 創価大学・短大卒業式で受賞 マレーシア全国作家協会連盟『最高文化賞』」

 「太平洋とインド洋、東はイースター島から西はマダガスカル島まで――世界に広がるマレー文化圏。その興隆をリードしてきた『マレーシア全国作家協会連盟』から20日、創価大学・創価女子短期大学の創立者である池田SGI会長に、『偉大なる世界の哲人』の称号を冠した『最高文化賞』が贈られた。授章式は創大(第32回)、短大(第20回)の卒業式の席上、創大記念講堂(八王子市)で行われた」

・4月4日付「聖教新聞」「中国最古1000年の歴史を受け継ぐ『知の殿堂』創大創立者湖南大学『名誉教授』に」
 「中国最古の1000年の歴史を誇る『湖南大学』(鐘志華学長)から3日、創価大学創立者の池田名誉会長に『名誉教授』の称号が贈られた。授与式は、創価大学の第36回入学式、創価女子短期大学の第22回入学式に続いて、午後2時から創大記念講堂で行われ、湖南大学の王耀中常務副学長一行らが出席した。授章の辞で王副学長は、同大学『池田大作研究センター』が設立されることを紹介」

 ※創価大学の卒業式と入学式の席上、池田大作氏にマレーシアと中国から顕彰と名誉称号が贈られた。ここ数年、創価大学の卒・入学式では、必ずと言っていいほど、この手の顕彰行事が行われ、創価大学の創立者である池田大作氏がいかに偉大であるかのパフォーマンスが繰り広げられる。
  ちなみに4月4日付「聖教新聞」には、昨年のドラフトで日本ハムに逆指名の1位で入団し、初登板初勝利をあげた同大出身の八木智哉投手が、創価大学の入学式の席上、池田氏から激励を受けたことが写真付きで大々的に報じられている。
  なお池田氏が中国の湖南大学の名誉教授号を授与されたことは、「山梨日日新聞」をはじめとする複数のローカル紙が報道した。ベタ記事とはいえ、山梨県民にとって縁もゆかりもない池田氏に対する中国の大学からの名誉称号授与を報じる「山梨日日新聞」に、創価学会に迎合する日本の新聞マスコミの惰弱な姿勢が垣間見える。

●池田家と中国
・3月26日付「聖教新聞」「日中友好の新時代を?紂宗汁浪疎膤惺餾殄?長 寺西宏友」
 「4日には、創立者の名代として北京入りした池田博正創価大学理事以下、創価大学関係者8人が、唐家セン国務委員を表敬した。
 唐国務委員は、駐日公使、外交部長等を歴任され、現在は、主に外交を担当する副首相級の国務委員として、胡錦濤国家主席を補佐する立場。(中略)池田博正理事が、『創価学会も、池田家も世々代々にわたって中日友好を大事にしてまいります』と申し上げたところ、唐国務委員は、わざわざ秘書を呼び寄せられ、『これは重要な発言だから、ぜひ記録にとどめておくように』と指示をされる一幕もあった」

 ※本紙の3月15日号で報じた池田博正氏の台湾・中国訪問のクライマックスである唐家セン国務委員との会談内容を、創価大学の国際部長が詳しく報告している。それによると池田博正氏は、唐氏に対して「創価学会も、池田家も世々代々にわたって中日友好を大事にしてまいります」と言上したところ、唐国務委員はこの発言を重要として、記録させたのだという。
  カリスマ・神話というのがいかにして作られていくかを如実に示すエピソードといえるが、それにしても「日中友好」と言わず「中日友好」と発言したところがひとつのミソ。創価大学の入学式で池田大作氏に中国の湖南大学の名誉教授号が贈られたように、いまや創価学会とくに池田大作氏にとって中国は、自らの権威・カリスマの強化にとってなくてはならないパートナー的存在。その中国との関係を大事にすると宣言した池田博正氏。媚中派・創価学会の後継者としての面目躍如というところか。

●「聖教新聞」創刊55周年パーティ
・3月23日付「聖教新聞」「福岡本紙創刊55周年祝賀会」
 「本紙創刊55周年の記念祝賀会が22日、福岡市内で盛大に行われ、九州7県から来賓約800人が出席。本社の原田代表理事、池田博正副理事長、山本総九州長、田村九州長、佐藤九州支社長らが歓迎した。(中略)
 来賓から祝福の声が。
 『わが社の設立と同年に創刊した聖教新聞が、550万部に発展したのは、創価学会の平和・文化・教育運動に、多くの人々が共鳴している証左です。私も、人間を育てる明確な哲学に共感を覚えます』(九州電力 松尾新吾代表取締役社長)
 『聖教新聞にはアジアの平和、中日友好を大切にする池田名誉会長の強い意志を感じます。5年前、名誉会長とお会いした時、氏の情熱が中日友好の架け橋となったことを実感しました』(中華人民共和国 武亜朋駐福岡総領事)」

・3月24日付「聖教新聞」「本紙創刊55周年――沖縄で盛大に祝賀会」
 「本紙の創刊55周年の記念祝賀会が23日、沖縄・那覇市内で盛大に開催された。沖縄各界を代表する来賓200人が出席。本社の原田代表理事、山本副理事長、桃原沖縄総県長、仲間沖縄支局長らが歓迎した。(中略)
 来賓からは次のような声が寄せられた。
 『「聖教新聞」は、「文明間の対話」「環境と教育」など、常に時代の中心テーマを取り上げ、それらを世界的な規模で展開する学会の取り組みを報道しています。このダイナミックな、的を射た運動の求心力である池田名誉会長の卓越した指導力に、尊敬の気持ちでいっぱいです』(琉球大学 東江平之名誉教授)」

 ※東京を皮切りに札幌、仙台、名古屋、大阪と全国を縦断していた「聖教新聞」創刊55周年パーティが、九州・沖縄を最後に終了した。一連のパーティには、各地域の各界の名士が出席したと創価学会は大喧伝。来賓からは讃辞の声が相次いだと報じているが、そのお粗末なこと。
  福岡で行われたパーティでは、九州電力の社長が創価学会の姿勢を賛嘆しているが、このパーティの直前には、東京地裁で宗教法人・創価学会と秋谷会長らの名誉毀損行為が厳しく指弾されているのである。お茶の水女子大の藤原正彦教授による『国家の品格』がベストセラーになっているが、なにごとも商売優先・利益優先の拝金主義に堕した日本の政財界さらには学界の各位には、『国家の品格』を熟読玩味し、自らの不明を顧みてもらいたいものである。

●人権展の開催
・3月29日付「聖教新聞」「大分で希望の人権展」
 「創価学会青年部が制作した『21世紀 希望の人権展――かけがえのないあなたがいる』の大分展が28日、大分市のトキハインダストリー『明野センターアクロス』で開幕した。主催は同展実行委員会、後援に国連人権高等弁務官事務所、国際連合広報センターほか。(中略)同展は、国連の『人権教育のための世界プログラム』を支援するもの。いのち輝く21世紀のために、人権と平和の尊さを訴える」

 ※「人権」団体であることを標榜する創価学会にとって、この手の展覧会は、創価学会をデコレーションする上で格好の手段。他者の名誉や人権を侵害しておきながら、「希望の人権展」とは片腹痛い。しかもこうした創価学会の展覧会を国連人権高等弁務官事務所や国連の広報センターが後援しているのだから、問題である。創価学会が名誉毀損で裁判所から「断罪」されている事実や、過去に言論出版妨害事件や盗聴事件などの人権侵害事件を引き起こしていることを、国連の諸機関は、重く受け止めるべきである。もっとも、所詮は官僚の国連機関。何を言っても無駄かもしれないが。

●東京の“怪”人事――池田大作氏の三男・池田尊弘副会長が副総東京長へ
・3月31日付「聖教新聞」「大東京が勝利の布陣」
 「広宣流布の正義の本陣・大東京が勝利へ驀進!本部人事委員会で決定した総東京の人事が発表された。それによると、総東京長に正木正明さんが就任した(総東京総合長を兼任)。

 ※池田大作氏の三男である池田尊弘創価学会副会長が、創価学会の総東京組織の副総東京長に就任した。この人事、実に奇妙な人事といえる。というのも、今回の人事で、総東京長に正木副会長が総東京総合長兼任で再任され、これまで総東京長だった谷川佳樹副会長が総東京副総合長に就任。そして前出のように池田尊弘氏が副総東京長に就いたからだ。

  正木氏は以前、東京長から総東京長に就任し、現在は総東京総合長のポストに就いている。仮に総東京長の谷川氏が交代するのであれば新任の総東京長を任命すればよいはず。ところが総東京総合長にある正木氏が、役職の上では格下の総東京長を兼任することとなった。これは今回、副総東京長に任命された池田尊弘氏の総東京長就任の布石と考えられる。方面組織の幹部としての実績のない池田尊弘氏をいきなり総東京長に就けるのは憚られる。それで正木氏に総東京長を兼任させ、折を見て池田尊弘氏を総東京長に就けるつもりなのだろう。

  世襲はしないと言い続ける創価学会だが、池田氏の長男・池田博正氏は、先に創価学会の副理事長に昇格するとともに、中国と池田家の項でも紹介したように池田大作SGI会長の名代として、海外で活躍。三男の池田尊弘氏は、創価学会が「本陣」と称する東京の組織の要職に就任することとなった。

投稿者 Forum21 : 2006年04月15日 19:18

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