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2009年07月14日

2009-7 信濃町探偵団―創価学会最新動向

●創価大学野球部・全国大会ベスト4の意味

・6月14日付「聖教新聞」「創価大学大健闘のベスト4 全日本大学野球選手権大会」
 「第58回全日本大学野球選手権大会の準決勝が13日、神宮球場で行われ、創価大学は富士大学に0―2で惜敗したが、2年ぶりのベスト4に輝いた。昨秋の全国大会の優勝校(東洋大学)、準優勝校(東北福祉大学)を破っての快進撃。創立者の池田名誉会長は、硬式野球部の大健闘を讃え、『よくやった。すごい!ご苦労さま。万歳!皆、朗らかに帰りなさい。王者の風格でいきなさい』と伝言を贈った」

・6月18日付「聖教新聞」「新時代第30回本部幹部会から 河西宏一学生部長」「“戦う学生部”として正義の言論を」
 「学生部の誕生は、1957年(昭和32年)、夕張炭労事件、大阪事件という弾圧の渦中、『権力の魔性から民衆を守るには、力ある指導者をつくるしかない』との戸田先生の悲願から結成。―中略―その全学生部員の決意を象徴するように創価大学野球部が、昨年の王者をはじめ、強豪に相次ぎ勝利し、歴史に残るベスト4に輝きました。―中略―(池田)先生は叫ばれました。『戦う学生部たれ!正と邪を、はっきりさせる学生部たれ!学生部、ここにあり、という旗を立てよ!』と。正義の言論戦こそ師弟に燃える学生部の魂。『断じて勝つ!』との誓願を胸に、舌鋒鋭く悪を攻め抜き、必ずや完全勝利の突破口を開いてまいります」

 ※創価大学野球部が大学野球日本一を決める全日本大学野球選手権で東洋大学や東北福祉大学を破って準決勝に進んだことを「聖教新聞」が大々的に報じている。6月16日の本部幹部会で河西学生部長は、その野球の勝利を宗教的勝利や選挙の勝利に意味づけている。
  実際、2年前の選手権でも創価大学はベスト4まで進出し、ハンカチ王子のいる早稲田大学に敗北したが、その際、創価学会の婦人部幹部は、創価大学野球部の快進撃を、その直後に実施された参議院選挙での選挙闘争に結びつけて語っていた。
  要するに創価学会においては、野球の勝利は、単なるスポーツの勝利にとどまらず、宗教的闘争や政治的闘争の勝利に結びつけた解釈や説明が付与されるのである。実際、2年前の選手権では、曹洞宗系の東北福祉大学との対戦に際して創価大学の応援団は、「邪教を砕け」との意味をもつ「威風堂々の歌」を演奏していた。もっとも「歌詞は歌わないでください」とのプラカードを掲げてはいたが。
  それにしても今回の選手権で、優勝候補の東洋大学と強豪・東北福祉大学を破った創価大学が敗北したのは北東北リーグの富士大学。この大学は池田大作氏が卒業したとされる東京富士大学(旧・富士短期大学)の姉妹校。しかも創価大学野球部は、準々決勝に勝利した後、池田氏から直接、激励されたとたん敗北した。
  そういえば2年前の参院選、そして同年秋の大阪市長選でも、池田氏が現地入りして勝利を檄すると敗北した。もしかして「疫病神」???。

●東京都議選に血眼

・6月16日付「聖教新聞」「原田会長は東京目黒へ」「広布前進の炎を燃やせ」
 「東京・目黒総区の地区部長・地区婦人部長会が14日、目黒国際文化会館で開催された。佐藤総区総合長の後、山口総区長、坂口同婦人部長は、深き祈りと異体同心の団結で、破邪顕正の陣列の圧倒的な拡大をと念願した。高柳総合婦人部長に続き、原田会長は、地区は広宣流布の“砦”であり、地区を盤石にすることが広布前進の勢いを倍加させゆくと強調。『折伏精神の炎を燃えあがらせ、リーダー率先の行動で、創価完勝の突破口を開こう』と呼びかけた。
 東京・荒川総区の壮年大会は同日、荒川文化会館で意気軒昂に。―中略―藤村総合長の話に続き、池田副理事長は、『師弟の魂』が刻まれる荒川の広布史に言及。『「一人立つ!」との心意気で、庶民の底力を満天下に示そう!』と広宣の勇者を励ました」

・6月18日付「聖教新聞」「東京・荒川が大攻勢!原田会長が出席し地区部長会」
・6月26日付「聖教新聞」「全国で大会 原田会長は東京足立へ」
・6月27日付「聖教新聞」「原田会長は目黒へ」
・6月29日付「聖教新聞」「座談会 新時代を勝ち進め」「学会の政治参加こそ『民主主義の模範』」「東京目黒 荒川 世田谷 足立の友が驀進」
 「佐藤(青年部長)東京都議会議員選挙が、いよいよ今週の金曜日に告示される。我々が支援する公明党からは、20の選挙区で23人が立候補する予定だ。
 原田(会長)『創価学会の政治参加こそ、民主主義の模範である』――今や、国内外の多くの識者が心から讃えている。『首都の未来』を決める、大事な選挙だ。日本のため、社会のために、全力で支援しようじゃないか。
 杉本(婦人部長)今回の都議選は、各地で、かつてないほどの接戦になると予想されていますね。
 金沢(総東京長)公明党の候補が立つ選挙区では、とくに目黒区!荒川区!世田谷区!足立区!今なお大混戦、大激戦だ。
 正木(理事長)公明党は、今こそ総力を挙げて戦う時だ。支持者の大恩に応える時だ。全議員が支持拡大の先頭に立って戦え!激戦を突き抜けて、断じて勝て!」

 ※6月29日付「聖教新聞」掲載の幹部座談会では、7月12日投開票の東京都議選で公明党は目黒区・荒川区・世田谷区・足立区で混戦・激戦を繰り広げているとしている。要するにこの4選挙区が重点区ということである。その各選挙区の創価学会組織の会合に原田会長や池田大作名誉会長の長男である池田博正副理事長が出席、士気を鼓舞している。特に池田博正氏は、荒川区の会合で、『「一人立つ!」との心意気で、庶民の底力を満天下に示そう!』と広宣の勇者を励ました」とある。定数が2で自民・民主・公明の争いとなっている荒川区で、仮に公明党候補が当選した場合、これは池田博正氏の大いなる手柄ということになるのだろう。
  池田氏が戸田城聖会長亡き後、後継指名がなかった創価学会三代会長の座を射止める大きな要因となったのは、昭和31年の参議院選挙大阪選挙区で創価学会大阪支部長の白木義一郎候補を当選させたことだった。すなわち選挙に強いというのがセールス・ポイントとなった。
  齢80を超え、ポスト池田大作体制が取りざたされる中で、世襲候補ナンバー1の池田博正氏が支援に入った荒川区で公明党候補が激戦を制する。世襲体制を完成させるうえで、もってこいのシナリオである。12日投開票の東京都議会議員選挙、中でも荒川区の結果が注目される。

●訂正
 小誌2009年5月号(160号)掲載の「信濃町探偵団」記事中、「宮脇書店の経営者は学会員だというのだ」との部分については、株式会社宮脇書店から「事実誤認」との抗議があり、調査の結果、新たな事実が確認できませんでしたので、当該部分を含む宮脇書店の経営者は学会員との記事については削除し、謹んで訂正させていただきます。

投稿者 Forum21 : 2009年07月14日 19:38

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