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2007年02月01日

特集/創価学会・公明党がまたも露呈する虚飾と虚偽体質

告発された浜四津発言が示す虚偽体質

ジャーナリスト 乙骨正生

 住民の反発招く学会施設

 1月20日付「聖教新聞」に、アメリカ合衆国の首都ワシントンDCに、アメリカ創価学会が会館を建設する計画であるとして、その完成予想図が掲載されている。「アメリカの首都に建設 ワシントンDC文化会館」と題する記事には、「ホワイトハウス、国会議事堂、連邦最高裁判所、中央官庁などがひしめく全米の政治・行政の中心地ワシントンDC。新会館の建設地は、各国大使館が並ぶ閑静な『マサチューセッツ・アベニュー』」と記されている。
 昨年12月3日に起工式が行われ、1年後には完成する予定という「ワシントンDC文化会館」。「聖教新聞」は「SGIの幸福哲学を発信」との副題のもと「アメリカの友は喜びに燃えている」と書いている。だが、この「文化会館」の建設に対して、周辺住民から反対の声が上がり、抗議行動が続いている。その意味では「ワシントンDC文化会館」の建設は、「SGIの幸福哲学を発信」するどころか、周辺住民に多大の“迷惑”をもたらしているということになろうか。
 かつてアメリカでは、創価学会傘下の学校法人である創価大学ロサンゼルス分校の増設に対して、周辺住民から強い抗議の声があがり、カリフォルニア州のABC放送が、「カルトスクール」として特集した経緯もあるが、こうした創価学会ならびに創価学会の関連施設の建設が、周辺住民とトラブルを起こすケースは、日本でも続出している。
 特に創価学会が「生死不二の永遠の都」などと形容・讃歎する墓苑建設では、全国各地で地元住民が反対運動を展開するなど、トラブルが頻発している。そうした事例は、日本最大の墓苑である兵庫県にある関西池田記念墓苑や広島県の中国池田記念墓苑をはじめはるな平和墓苑に富士桜墓苑と枚挙に遑がない。
 しかし創価学会はこうした事実を伏せ、あたかも墓苑が地域で受け入れられ、歓迎されているかのように喧伝する。自らにとって不都合な事実は隠蔽し、都合のいい事実を誇大に喧伝するという手法を創価学会が恒常的に繰り返していることは、すでに本誌で度々指摘している通りである。
 「聖教新聞」掲載の首脳座談会において、各種企業のトップらが元旦早々から学会本部前に列をなしており、創価学会は社会から高い評価や信頼を得ていると得々と喧伝するのも、こうした創価学会のプロパガンダの一環に過ぎない。
 そうした一方で創価学会は、自らの勢力拡大・伸張に阻害要因となる事柄に対しては、昨年3月に出された東京地裁判決で、宗教法人創価学会と秋谷栄之助会長(当時)・青木亨理事長(当時)・原田稔副理事長(当時・現会長)らが、日蓮正宗僧侶に対する事実無根の誹謗中傷による名誉毀損を認定され、損害賠償の支払いが命じられた事実が示すように、激しい攻撃、それも虚偽を含めた攻撃を展開する。

 沖縄の“お”の字もいわない

 そうした創価学会の体質を典型的に示す事例として、公明党の浜四津敏子代表代行が、昨年11月に実施された沖縄県知事選で行った発言があるので紹介しよう。なお、この浜四津氏の発言は、糸数慶子候補(元参院議員)の陣営が、沖縄県警に公職選挙法の虚偽事実公表罪にあたるとして刑事告発している。
 問題となったのは、昨年11月12日に那覇市の中心街で行われた当選した仲井眞弘多候補を支援する集会での浜四津代表代行の発言。そこで浜四津代表代行は次のように糸数候補を批判したのだった。
 「(仲井眞候補は)何の実績もない(糸数)候補とは天と地ほどの違いです。私は(糸数候補とは)同じ参院議員。参議院の中で(糸数候補からは)沖縄の“お?cの字をいうことも聞いたこともありません」
 「沖縄のために何ひとつ相手候補はやっていない。これまでやってこない人が、いくら“やるやる”といっても誰が信じるでしょうか。これまでしっかり仕事をやってきた仲井眞だからこそ、これからもいい県政が実現できるんです」
 この発言の中で浜四津代表代行は、糸数候補が参議院議員時代に、「沖縄の“お”の字」も言ったことがないと批判。また糸数候補は、「沖縄のために何ひとつやっていない」と発言した。
 ところがこの問題を報じた「週刊新潮」にコメントした糸数氏の代理人を務める池宮城紀夫弁護士によれば、糸数候補は参議院議員時代に合計45回、述べ時間にすると935分にもわたって沖縄の基地問題や環境問題、さらには経済問題などについて質問を行っているという。実際、国会の議事録には、各種の委員会で沖縄の問題を質問する糸数議員の発言が記載されているし、糸数議員は沖縄県に関する諸問題について内閣に対する質問主意書も提出している。例えば平成17年8月12日付で扇参議院議長に回答された小泉内閣総理大臣名の答弁書には次のようにある。
 「参議院議員糸数慶子君提出在日米軍の施設及び区域における廃棄物等の処理及び環境調査に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する」
 この質問主意書において糸数議員は、米軍基地による環境汚染の問題について11項目にわたって詳細な質問を行っている。だが浜四津代表代行は、公衆の面前で糸数候補は、参議院議員時代「沖縄の“お”の字」も言っていないと誹謗したのだった。
 先述のように昨年3月、東京地裁は創価学会の秋谷会長、青木理事長、原田副理事長以下の学会最高幹部が、日蓮正宗の僧侶に対する事実無根の虚偽発言で名誉を毀損したとして、日蓮正宗僧侶に対して損害賠償を支払うよう命じる判決を下した。この判決は、被告の創価学会や秋谷会長らが控訴しなかったため確定したが、創価学会を母体とする公明党の最高幹部である浜四津代表代行もまた、創価学会の最高首脳と同様、虚偽発言で政敵を誹謗しているのだ。こうした人物を最高首脳とする宗教・政治集団が、国政のキャスティングボートを握り、日本の政界で多大な影響力をもっていることの危険性は改めて指摘するまでもないだろう。
 なお蛇足だが浜四津氏は、人権を尊重すべき立場の弁護士でもある。

乙骨正生(おっこつ・まさお)フリージャーナリスト。1955年生まれ。創価中学・創価大学法学部卒。宗教・政治・社会分野などを取材、週刊誌・月刊誌を中心に執筆。著書に『怪死』(教育資料出版会)『公明党=創価学会の野望』『公明党=創価学会の真実』(かもがわ出版)など。

投稿者 Forum21 : 2007年02月01日 02:00

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