露呈した『言論のテロリズム』のお粗末度
2 「言論テロ」を叫ぶ創価学会の「言論テロ」/本誌編集部

2-1. はじめに | 2-2.焦る創価学会 |  2-3.全面戦争は不可避

2-1. はじめに

 創価学会の凄まじいマスコミ攻撃が続いている。
 ターゲットになっているのは、老舗出版社・新潮社が発行する週刊新潮である。同誌は、あらゆるメディアが創価学会の軍門に下っていく中で、まさにこの日 本最大の圧力集団であり、カルト教団といわれる創価学会に決然と戦いを挑んでいる稀有な媒体として知られている。
 その週刊新潮に昨年十一月末、創価学会が真っ向から大喧嘩を挑む本を出版した。『言論のテロリズム』がそれだ。出版元は、創価学会系列の鳳書院。著者は、読売新聞の元編集委員・山本栄一なる人物だ。
 その副題が凄まじい。<週刊新潮『捏造報道事件』の顛末>とある。
 帯にはこんな文句が踊っている。
<97年「第三回・編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」の「スクープ賞」に選ばれた週刊新潮の記事は実は日本マスコミ史上空前の「やらせ事件」だった>
 なんとも衝撃的な文句である。
 この本が発売されるや全国紙の広告に何度も登場しているから、現物はともかく、その広告ぐらいは目にした向きも少なくないだろう。
 年が明けても広告の勢いは止まらず、電車の中吊り広告でも、「大増刷」を謳って大々的に宣伝が続いているから、これに費やした広告宣伝費用は少なくとも数億円単位以上であることは疑いない。
 しかし、実際にこの本を手に取ろうと思っても、一般の書店ではとんとお目にかからない。つまり、学会系書店、あるいは創価学会の会館でなければほとんど 見ることもできない本なのである。では、一般の書店で手に入らないものを創価学会はなぜここまで大々的に宣伝するのか。
 創価学会は日蓮正宗から破門されており、かつて所属していた日蓮正宗を「日顕宗」と称して、連日読むのも憚られるような口汚い攻撃を学会の全メディアを通じて展開してきたことは記憶に新しい。
 しかし、週刊新潮という大きなメディアをターゲットにし、しかも、その中の特定の記者を罵るのは、これまでに例がなかったことである。
 学会はなぜ、そこまで常軌を逸した攻撃を続けるのか、その背景を探ってみたい。

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