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2006年07月15日

信濃町探偵団―創価学会最新動向(2006/7/15)

●迎合する地方自治体・地方マスコミ
・6月22日付「聖教新聞」「大ナポレオン展が開幕」
 「『大ナポレオン展』が21日、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナ1階展示ホールで開幕した。(中略)約350人の来賓などが出席した開会式では、東京富士美術館の野口満成館長があいさつ。埼玉県の都筑信副知事、埼玉新聞社の丸山晃代表取締役社長が祝辞を述べた」
・6月23日付「聖教新聞」「長野・松本市から 東京富士美術館に感謝状」
 「長野・松本市から22日、東京富士美術館に『感謝状』が授与された。これは同市で開催され、反響を呼んだ『大ナポレオン展』を企画した同美術館を讃えたもの。授与式は松本市役所で行われ、菅谷昭市長、東京富士美術館の野口館長らが出席。席上、同美術館創立者の池田名誉会長の伝言が紹介された」
・6月24日付「聖教新聞」「静岡で『トインビー・池田大作展』が開幕」
 「20世紀を代表する歴史家・トインビー博士と、池田SGI会長の交流に光を当てた『「21世紀への対話」――トインビー・池田大作展』が23日、静岡市の清水マリンターミナルで開幕した。(中略)開幕式には、静岡の各界を代表する来賓80人が出席。渡辺静岡総県長のあいさつ、テープカットなどの後、来場者は熱心に展示を鑑賞した。
 静岡新聞社常務取締役の原田誠治氏は『トインビーほど、新聞の論評にその分析が採用された歴史家はいないでしょう。人間性が衝突する現在の世界にこそ、トインビーの対話論を見直すことが必要です』と強調。
 清水商工会議所の杉山公一会頭は『トインビー博士と池田SGI会長という、洋の東西を分けた二人の賢人の出会いは、人類のために偉大な財産を残してくださったと感動しました』と感想を述べた」
・同「民音創立者の名誉会長に 鳥取市から感謝状」
 「民音創立者・池田名誉会長の芸術文化への貢献を讃え、鳥取市から『感謝状』が贈られた。贈呈式は23日午後、東京・信濃町の民音文化センターで行われ、同市の竹内功市長が出席した。
 冒頭、竹内市長が『感謝状』を読み上げた。
 『民主音楽協会は、昭和38年の創立以来、幅広い音楽文化運動を展開し、鳥取市の芸術文化の向上及び国際文化交流に尽くされました。よってここに深く敬意と感謝の意を表します』(中略)
 小林代表理事が、栄誉に対する名誉会長からの謝意を伝えた」
・6月28日付「聖教新聞」「岐阜で平和の文化と女性展」
 「『平和の文化と女性』展(主催=同展岐阜展実行委員会、後援=岐阜県ユネスコ協会、岐阜エフエム放送)が27日、岐阜市文化センターで開幕した。開幕式には多数の来賓が出席。三井怜子岐阜県商工会女性連合会会長は『女性の連帯によって、平和の大波は必ず、日本そして世界に広がりゆくと信じます』と期待した」

 ※全国各地で開催されている創価学会関連の展覧会への地方自治体の首長・地域の有力者、地域マスコミ幹部の出席や、外郭団体である民音や東京富士美術館を通じての活動に対する感謝状などが相次いでいる。
  以前、民音創立者・東京富士美術館創立者の池田氏に相次いで地方自治体が感謝状を出していたが、その再来ともいえる動きである。おそらくは明年の統一地方選挙を視野に入れての動きなのだろうが、その背景と構図は、池田大作氏に「感謝状」を出した鳥取市の竹内市長の場合に端的に見て取れる。というのも竹内市長は、今年4月の市長選挙で公明党の支持を受け、創価学会票をもらって当選を果たしているからだ。
  「聖教新聞」に名前は掲載されていないが、静岡の「トインビー・池田大作展」のオープニングセレモニーには、静岡県の石川嘉延知事が出席している。逆説的にいうなら、創価学会関連の展覧会等は、地方自治体の首長に対して、一種の踏み絵としての役割を果たしているともいえる。政治と宗教の関係の監視を怠ることは危険である。

●創価学園理事会メンバー
・6月24日付「聖教新聞」「創価学園が理事会行う」
 「世界市民を育てゆく創価学園の理事会が23日、長谷川理事長を中心に、同学園の信濃町分室で行われた」
 「理事会のメンバーは次の通り
 長谷川重夫 池田尊弘 渋谷英紀 塩田英彦 城川正敏 西口良三 正木正明 森田修平 忍田和彦 野村繁敏 大原良満 佐藤敏明」

 ※学校法人・創価学園の理事会の記事に、理事会メンバーが掲載されていたので紹介する。理事長は先に就任した学会本部の第一庶務室長の長谷川重夫副理事長。以下、池田大作氏の3男である池田尊弘副会長、西口総関西長、正木総東京長、森田修平前ドクター部長などが続く。理事会が「信濃町分室」で行われたという事実も、創価学園の実態を反映しており興味深い。

●統一地方選・参院選を睨んで
・7月2日付「聖教新聞」「団結こそ勝利の要 秋谷会長が出席さいたま市特別区が立つ!」
 「さいたま市特別区の新出発の地区部長会が1日、埼玉文化会館で行われた。これには池田名誉会長がメッセージを贈り、『首都圏の希望の都・さいたま特別区の躍進こそ、創価の勝利の最大の力と励ました。
 秋谷会長は、リーダーの根本は師匠直結の一念にあると強調。誠実な行動で本物の弟子の陣列を幾重にも広げ、新たな勝利の歴史をと語った」
 「埼玉県に会員奉仕の新布陣――本部人事委員会で検討・決定された新人事によると、これまでさいたま市特別区に所属していた3つの総区が発展的に解消。そのもとにあった11の区に重点を置く体制が整った」

 ※明年夏の参議院選挙では、埼玉選挙区に公明党の高野博師候補(現)が立候補する。本誌既報のように高野氏は、平成16年夏に参議院の公的出張でフランスを訪れた際に、フランスのセクト被害対策市民団体の個人と家族を守る市民連合を日本大使館員に案内させて訪問。C・ピカール会長に、創価学会がフランスの国会報告で有害セクトとしてリストアップされていることに不快感を示すなどした。
  その高野氏の改選を1年後に控えて、池田名誉会長と秋谷会長が、早くもさいたま市の創価学会組織に檄を飛ばした。しかもこの日の「聖教新聞」によれば、従来3総区で統括されていたさいたま市の創価学会組織を11の区で統括することにしたと発表している。明年春の統一地方選挙では、埼玉県議選とさいたま市議選が行われるが、このうちさいたま市議選の選挙区は10選挙区。これまで3総区で統括してきたさいたま市の創価学会組織が11区体制に変更されたのは、このさいたま市議選を視野に入れたものであることはまず間違いない。
  選挙を組織維持の求心力としている創価学会の一端がこんなところにも垣間見える。

●団地部を宣揚
・6月26日付「聖教新聞」「勝利の砦団地部、万歳!」「名誉会長が和歌とメッセージ」
 「6・25『団地部の日』を記念する首都圏大会が25日、巣鴨の東京戸田記念講堂で行われた。池田名誉会長は、『団地部の皆さま方の活躍は、社会の縮図であり、勝利であり、未来の社会・世界の原点の姿です。永遠の誉れを高々と掲げられた皆さま方の人間讃歌を讃えます。団地部の同志、万歳!』との言葉とともに3首の和歌と、祝福のメッセージを贈った。秋谷会長は、『多くの人々に献身する団地部の皆さまこそ模範の存在』と、地域広布の本舞台で活躍する友を讃えた」

 ※先のさいたま市のケースと同様、明年の統一地方選、参院選を戦う上で、重要なのが団地部の存在。団地の自治会をはじめとする各種の地域団体の役職をもち、その地域での活動を通じて、創価学会・公明党シンパを醸成し、それをF票に繋げるというのが創価学会の作戦である。団地やマンションの自治会や管理組合の役員の多くを学会員が占めるという事例が、全国各地で頻発しているのは、こうした背景があるからだ。

投稿者 Forum21 : 2006年07月15日 18:46

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